2016年03月16日
需要と供給
私、プロポーザルやコンペだったりすると
「手書き」で図面を書くことがあります。
普段の業務では、もう完全にPCでCADを使って
作図、作画しています。
もう誰でも、何処でも、そうでしょうね。
綺麗に複製が、いくつも作れますし、高度な作図や
パースなども作れます。もう殆ど「本物」みたいな
CGも作れますよね。
線を書くのも楽ですし、作業効率が格段に上がります。
ただ。
やはり便利になると、それは、それで「余計な」
作りこみというか、作図や作画を行うので決して
「簡単」になったとは思えません。
むしろ手書きで「ぼちぼち」書いていた頃よりも
大変になったんじゃないでしょうか。
私は強く、そう感じます。
設計事務所には「デッカイ製図版」と「ドラフター」、
「青焼き機」が必ず置いてあったものです。
うちにもA1のプロッターがありますが、処分しようと
思っています。
私が手書きで図面やパースを書くのには理由があります。
それは、なんだか気恥ずかしい話なのですが、建築家
としての「プライド」を表している気になっているからです。
建築家でも建築士でも良いんですが、手書きで部分詳細図
くらいかけないようなものが、デザイナーだとは
言えないような気がするんです。
私は大学は、おろか教育機関で「建築」を習っていません。
全て基本的には独学です。ですから随分と実務に慣れた
今になっても、自己流な部分も多く残っています。
自分のやり方が一番「楽」だからです。
作業効率ということではなくて、設計を検討する場合や、
提案をする場合にです。
私は教科書で「これが当たり前」だとか「これで無いと駄目」
ということを教わっていないので、物事の発想に
「敷居」がありません。大変自由な考え方をします。
ただ、それが本当に「正しいのか」を判断するのに大変に
時間が掛かります。
まぁ一般的なものであれば、流石に「手馴れて」きましたから、
突拍子も無い時間が掛かるとか、間違いを犯すような事は
いたしませんが。
プロポーザルやコンペは「競争相手」が、いる訳です。
そのとき、自分の作品が「他とは違う」ということを主張
しなければ良い結果が得られない訳です。
そこで、みんな必死になってプレゼンテーションを作る訳です。
ですが、私は自分の作品を「他の誰か」と比べられたくないし、
また、正直「他のと違う」っていう風に見られたいと
思っていません。本当に。
ただ、どうしても分かって欲しい事が有ります。
それは「一生懸命」だってことです。
あなたのために一生懸命に考えて、考えて考え抜いて
作図しましたよってのを十分に知って欲しいと願っています。
だからプロポーザルやコンペでは「手書き」なんです。
大変に面倒ですが、私は「何日も掛けて考えた」アイデアを
人に見せるための準備期間としては「妥当な」手間と期間だと
考えています。
模型に関しては「あわねーな」と思っています(笑)
不思議なもんで、CADで書かれた美しい図面は、「どれだけ」
書き込んでも、これっぽっちも「苦労した感」が出ません。
実際には相当に苦労していますし、レイアウトも大変に
考えて作られています。
でも模型や手書きの図面には「情熱度」で全く適いません。
相手が素人なら尚更です。
実際、図面を書いていても本気度が若干違います。
壁のダブルラインを正確に3ミリで書ける人は、もうそれだけで
「達人」「建築家」だと私は思っています。
設計量で、つまり経験で図面というものは変わってくるものです。
私は、つまらない下請けの仕事でも有名な事務所、老舗の事務所の
仕事は進んで受けてきました。
図面を「パクル」ことが出来るからです。
図面枠の書き方一つとっても、何も知らない私にとっては
「宝物」に見えました。
そうやって盗みまくって今の私があります。
一度は自分のものにした作図法ですが、結局は自分で考えた
サイズや技法を使っています。
「それで良い」と確信を得られたからです。
時間が有れば、また少しでもスタイリッシュで分かりやすい
作図に変更してみたいと常々考えております。
さて、長々書きましたが。
実は今日、久しぶりに「円定規」を買ったんです。
どこかにある筈なんですが、探すのが面倒だったので。
高いんですよ。
今時「100きん」でも普通の定規なら3枚くらい入って売ってます。
ただ円を書くだけのテンプレートが「1000円」もします。
ステッドラーなら、おんなじのが1800円もします。
私は内田の丸が若干少なめの1000円のを購入しました。
そうなんです。
需要が無いものは高いんです。でも無ければ困るっていう。
まぁ売って頂けるだけでも「ありがたい」って話なんでしょうけどね。
でも考えたんですが、そうそう三角定規だって必要無いんじゃ
ないでしょうかね。学校の授業で使うんでしょうけど、
ずっと幾何ばっかりやってる訳でもないですし、一度買えば
余程のことがない限り、買い換える必要も無い訳で。
ああ、100均よ、頼むからテンプレートを商品化してくれ。
って、もう俺は、いらねーけど...
工業高校の生徒や大学生だって、やっぱ製図のグッズを
一揃えしようと思ったら、結構な負担になるのだ。
いやいや、私のような零細企業の親方事務所でも、テンプレートを
買うのに「一瞬躊躇」してしまうのだ。
そんな思いをして「ドアの軌跡」を書いているなんて、絶対に
クライアントには伝わらないであろうな。
それが無駄かと問われれば...
私は「無駄」だと答えるだろう。
だが私は「無駄な人間」だとは、これっぽっちも思っていない。
「必要の無い建築家」だとも思っていない。
だから変わらずにシャープペンとテンプレートを小気味良く動かしながら、
ご機嫌な図面を作図していくのである。

「手書き」で図面を書くことがあります。
普段の業務では、もう完全にPCでCADを使って
作図、作画しています。
もう誰でも、何処でも、そうでしょうね。
綺麗に複製が、いくつも作れますし、高度な作図や
パースなども作れます。もう殆ど「本物」みたいな
CGも作れますよね。
線を書くのも楽ですし、作業効率が格段に上がります。
ただ。
やはり便利になると、それは、それで「余計な」
作りこみというか、作図や作画を行うので決して
「簡単」になったとは思えません。
むしろ手書きで「ぼちぼち」書いていた頃よりも
大変になったんじゃないでしょうか。
私は強く、そう感じます。
設計事務所には「デッカイ製図版」と「ドラフター」、
「青焼き機」が必ず置いてあったものです。
うちにもA1のプロッターがありますが、処分しようと
思っています。
私が手書きで図面やパースを書くのには理由があります。
それは、なんだか気恥ずかしい話なのですが、建築家
としての「プライド」を表している気になっているからです。
建築家でも建築士でも良いんですが、手書きで部分詳細図
くらいかけないようなものが、デザイナーだとは
言えないような気がするんです。
私は大学は、おろか教育機関で「建築」を習っていません。
全て基本的には独学です。ですから随分と実務に慣れた
今になっても、自己流な部分も多く残っています。
自分のやり方が一番「楽」だからです。
作業効率ということではなくて、設計を検討する場合や、
提案をする場合にです。
私は教科書で「これが当たり前」だとか「これで無いと駄目」
ということを教わっていないので、物事の発想に
「敷居」がありません。大変自由な考え方をします。
ただ、それが本当に「正しいのか」を判断するのに大変に
時間が掛かります。
まぁ一般的なものであれば、流石に「手馴れて」きましたから、
突拍子も無い時間が掛かるとか、間違いを犯すような事は
いたしませんが。
プロポーザルやコンペは「競争相手」が、いる訳です。
そのとき、自分の作品が「他とは違う」ということを主張
しなければ良い結果が得られない訳です。
そこで、みんな必死になってプレゼンテーションを作る訳です。
ですが、私は自分の作品を「他の誰か」と比べられたくないし、
また、正直「他のと違う」っていう風に見られたいと
思っていません。本当に。
ただ、どうしても分かって欲しい事が有ります。
それは「一生懸命」だってことです。
あなたのために一生懸命に考えて、考えて考え抜いて
作図しましたよってのを十分に知って欲しいと願っています。
だからプロポーザルやコンペでは「手書き」なんです。
大変に面倒ですが、私は「何日も掛けて考えた」アイデアを
人に見せるための準備期間としては「妥当な」手間と期間だと
考えています。
模型に関しては「あわねーな」と思っています(笑)
不思議なもんで、CADで書かれた美しい図面は、「どれだけ」
書き込んでも、これっぽっちも「苦労した感」が出ません。
実際には相当に苦労していますし、レイアウトも大変に
考えて作られています。
でも模型や手書きの図面には「情熱度」で全く適いません。
相手が素人なら尚更です。
実際、図面を書いていても本気度が若干違います。
壁のダブルラインを正確に3ミリで書ける人は、もうそれだけで
「達人」「建築家」だと私は思っています。
設計量で、つまり経験で図面というものは変わってくるものです。
私は、つまらない下請けの仕事でも有名な事務所、老舗の事務所の
仕事は進んで受けてきました。
図面を「パクル」ことが出来るからです。
図面枠の書き方一つとっても、何も知らない私にとっては
「宝物」に見えました。
そうやって盗みまくって今の私があります。
一度は自分のものにした作図法ですが、結局は自分で考えた
サイズや技法を使っています。
「それで良い」と確信を得られたからです。
時間が有れば、また少しでもスタイリッシュで分かりやすい
作図に変更してみたいと常々考えております。
さて、長々書きましたが。
実は今日、久しぶりに「円定規」を買ったんです。
どこかにある筈なんですが、探すのが面倒だったので。
高いんですよ。
今時「100きん」でも普通の定規なら3枚くらい入って売ってます。
ただ円を書くだけのテンプレートが「1000円」もします。
ステッドラーなら、おんなじのが1800円もします。
私は内田の丸が若干少なめの1000円のを購入しました。
そうなんです。
需要が無いものは高いんです。でも無ければ困るっていう。
まぁ売って頂けるだけでも「ありがたい」って話なんでしょうけどね。
でも考えたんですが、そうそう三角定規だって必要無いんじゃ
ないでしょうかね。学校の授業で使うんでしょうけど、
ずっと幾何ばっかりやってる訳でもないですし、一度買えば
余程のことがない限り、買い換える必要も無い訳で。
ああ、100均よ、頼むからテンプレートを商品化してくれ。
って、もう俺は、いらねーけど...
工業高校の生徒や大学生だって、やっぱ製図のグッズを
一揃えしようと思ったら、結構な負担になるのだ。
いやいや、私のような零細企業の親方事務所でも、テンプレートを
買うのに「一瞬躊躇」してしまうのだ。
そんな思いをして「ドアの軌跡」を書いているなんて、絶対に
クライアントには伝わらないであろうな。
それが無駄かと問われれば...
私は「無駄」だと答えるだろう。
だが私は「無駄な人間」だとは、これっぽっちも思っていない。
「必要の無い建築家」だとも思っていない。
だから変わらずにシャープペンとテンプレートを小気味良く動かしながら、
ご機嫌な図面を作図していくのである。

この記事へのコメント
たまたま偶然ですが、私も一昨日、円形のテンプレートっていうんですか?
オレンジ色の写真と同じようなものを買いました。正方形や正三角形、楕円形などのものもありました。
100均ですよ!! ありましたよ!!
円形の分度器も。600円でしたがこれは文具店で購入。
何に使うかって? お遊びで模様描きです。
今はパソコンで何でもできる時代ですが、手書きが大好きです。
本多さんの「こだわり」に共感です。時間をかけても納得のいくものを・・・
そのプライドもいいと思います。
お恥ずかしい話ですが、20代の頃、仕事をしながら夜間に建築パースの専門学校に通ったことがあります。新聞広告などで見る家やマンションなどの完成予想図の描き方を知りたかったし描いてみたかったからです。
勿論、両立は無理で半年ほどで挫折しましたが・・・
でも、やらないよりやったことは、いい経験です。水彩の勉強にもなりました。
オレンジ色の写真と同じようなものを買いました。正方形や正三角形、楕円形などのものもありました。
100均ですよ!! ありましたよ!!
円形の分度器も。600円でしたがこれは文具店で購入。
何に使うかって? お遊びで模様描きです。
今はパソコンで何でもできる時代ですが、手書きが大好きです。
本多さんの「こだわり」に共感です。時間をかけても納得のいくものを・・・
そのプライドもいいと思います。
お恥ずかしい話ですが、20代の頃、仕事をしながら夜間に建築パースの専門学校に通ったことがあります。新聞広告などで見る家やマンションなどの完成予想図の描き方を知りたかったし描いてみたかったからです。
勿論、両立は無理で半年ほどで挫折しましたが・・・
でも、やらないよりやったことは、いい経験です。水彩の勉強にもなりました。
Posted by ayu at 2016年03月17日 17:47
ayuさん:
ayuさん、その情報、いらなかったなぁー!!!(泣)
僕もね、なんとなく見たような気は、してたんですよ。
やっぱ、あったか...
さて、それにしても。
ayuさん、物凄い行動力ですね。がっこの先生が急に
建築パース描きたくなりますかね?!
って、僕も同じでしたが(笑)
察するにayuさんは美術を専門にされていた先生だったのでしょうか。
実に引き出しの多い、魅力を沢山持った方ですね。
益々気になる存在です。
ayuさん、その情報、いらなかったなぁー!!!(泣)
僕もね、なんとなく見たような気は、してたんですよ。
やっぱ、あったか...
さて、それにしても。
ayuさん、物凄い行動力ですね。がっこの先生が急に
建築パース描きたくなりますかね?!
って、僕も同じでしたが(笑)
察するにayuさんは美術を専門にされていた先生だったのでしょうか。
実に引き出しの多い、魅力を沢山持った方ですね。
益々気になる存在です。
Posted by アーバンギア
at 2016年03月17日 19:56
