2010年06月26日

居心地とは

今日は久々にクライアントを完成した家に案内しました。

さて久々に住宅のエスキスをしていると考える事が結構あります。

私は「作る」作業をしていますから、それはつまり「新しい」ものを
作り出す作業な訳です。 リフォームだって同じ事です。
エイジングなんて特別な手法もありますが、どっちみち新しいものを
この世に生み出している訳でございます。

さて「新しい家」ってのは私は「嫌い」なんであります。
新築の家ですね。 変わった事を言うと思うでしょうね。
はっきり言って「落ち着かない」んですよ。
真っ白い壁。 だだっ広い空間。 生活感の無い家具や空間。

私は旅行が好きだったんですが、どこに泊っても「家に帰りたくなる」んです。
どんなに高級旅館でもホテルでもペンションでも駄目。
まぁしいて言えば老舗旅館や汚い民宿なんかはOKですかね。

シティホテルなんて、もう全然無理っ!って感じでございます。

これは一般論ではなくて私の主観の話ですから、ご意見様々でしょうね。

話は前後しますが、それでも私は壁は真っ白が好きですし
家具もモダンなものが大好きです。 その嗜好に逆らうことなく仕事をしています。
それでも古都の古い建築物などに訪れたり、写真などを見ると
「風情があって良いなぁ~」と、どっぷり妄想に浸るのです。
ちょっとカビ臭いっていうか「苔むす」感じが好きなんですよ。

さてこの相反するデザインのベクトルは、どこかで交わるんでしょうか。
交わりません。
共通する事は「自分ちじゃない」って事ぐらいですかね。

つまり新築の家は「自分ちなのに自分ちじゃない」って事なんだと思います。
やはり「我が家」と認識して受け入れるまでには時間がかかるでしょうし
なにより「自分らしさ」ってものが加わって初めて我が家に成り得るんでしょう。

ここが大切なんです。
「どんなに狭い家でも我が家は我が家」新たに普請をして
必要以上にだだっ広い家を作ったり「どんなに汚くても我が家は我が家」だってのに
新たに普請して見たことも無いようなモダン家具ばかり並べても
それは「誰かの家」になってしまうんですよ。

「新しい家を作ったらソファとダイニングテーブルを置きたいなぁ」ってのには
実は結構な覚悟がいるんであります。
この世の人がみんなcasaに出てくるような浮世離れした格好をしていて
毎晩晩酌はドンペリだなんて有り得ないんであります。

ライフスタイルの見直しまで考えているなら、どうぞご相談下さい。
そうでもないなら「目を覚ましてあげる」(どんだけ上から目線だよって)事に協力します。
是非!!ご相談下さい。 実際に会うと、そんなに毒舌だったりしませんから!!
ねっ!私をご存知のみなさん!!

居心地とは

どうぞお気軽にご相談下さい。 まずはメールかなんかで!

atelier@urbangeardesign.com

http://urbangeardesign.com



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Posted by アーバンギア at 16:27│Comments(2)建築
この記事へのコメント
こんにちは。
 ふむふむ 毒舌ではないですよね。実際にお話をしてみると。
ただ、思っていることを 素直に包み隠さずにお話し下さる、
まっすぐで、素直な方ですよね。(笑)
Posted by 設計部S at 2010年06月26日 18:15
設計部Sさん:ご無沙汰しています。ほめて頂いて(?)ありがとうございます。
いつぞやセンターでお会いしたきりですね。
宮使いも苦労が多いかとおもいます。 お互い頑張りましょう。
今度飲みたいものですね!
Posted by アーバンギアアーバンギア at 2010年06月29日 21:12
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    コメント(2)