なんとか里親が見つかりました。


野良猫の子。
へその緒も私が切ってあげました。まるで「ハツカネズミ」
くらいの大きさしかなかった。
俄かには信じられないでしょうけど、猫は「共食い」します。
腹が減ってれば自分の子でさえ食べるものがいます。

猫を見ていると本当に「怖い」と思うことが有ります。
人間に似ている。
「恣意的」
寝たいときに寝て、遊びたいときは暴れ倒す。滅茶苦茶に
なろうが壊れようが、お構いなし。

食い物をよこせと延々と鳴き続けるくせに、近づくと、サッと
身をかわす。自分が「安全」だと思う距離を崩さない。
同じ餌なのに、人の皿の物を奪う。
トイレを覚えない子がいる。
それは「潔癖症」の証だ。少しでもトイレが汚れていれば、
もう絶対に入らない。
馬鹿なんかじゃない。むしろ「賢い」のだ。

従順で人間の感情を読み取る賢い「好かれる」猫もいる。
しかし、最後まで人を「利用する」猫もいる。
むしろ猫なんて、殆どが「それ」だ。
疲れる生き物だ。犬とは違う。
なのに、そんな「疲労」だけを提供する獣を欲しがる人が
いる。そんな人たちは猫嫌いの人とは違う視点を持っている。
ルビンの壺だ。

苦労は喜びなのだろうか。
実際に、それを考えてみると、意外なほどに世の中には
「どちらにでも」取れる存在があることに気付く。
いよいよお別れだ。
寂しいな。
なぜ寂しいか。理由は、たったのひとつだ。
それが別れだからだ。