2018年05月22日

エアコン買おうかなって考えてる人へ

さて昨日の続きです。


ですが。偏頭痛が酷くて死にそうです。寝たいです。
でも自治会の会合があります。もう無理って感じです。
ううう...

さて空調です。空調した方が良いとか悪いとかってのは、
もう自己判断です。趣味に近いです。
私の友人にも冷房も暖房も絶対にルームエアコンって
いうのがいます。チョビって言いますが。私が、乾燥して
喉が痛くなるだろ?と尋ねると「別にどうってことないね」と
言い捨てるんです。相当にどうってこと有るような気乾状態
なんですけどね(笑)ここです。

車に長いこと乗っていて、エアコンを着けっぱなしにして
いると、喉が痛くなりませんか?私は駄目です。もう全然
駄目なんです。ガラガラになっちゃいます。でも最近の
車のエアコンは基本的に運転中は「着けっぱなし」ってのを
想定していますね。良く出来た空調なんですが。
でも駄目。

閉め切って長いこと空調をする。これはホテルの客室なんかも
同じですよね。飛行機もです。電車なんかは直ぐに扉が
開きますから、まぁそこまででもないですね。新幹線なんかだと、
やっぱちょっと苦しいですね。これが「全館空調」ってことです。

家を閉め切って外からの空気を遮断するんですね。それで
空調するという。空気を綺麗に保つって言っていますが、
さて本当でしょうか...
これ、本当です。

昨日も最後に触れましたが空調の方式は大きく分けて2種類
有ります。細かく言えば、もっと有りますが、方式として2種類に
大別すると分かりやすいです。「全熱交換式」と「顕熱交換式」の
2通りの方式が有ります。全熱交換式ってのは「全熱」という
言葉から、全部の熱を入れ替えるんだろうなとかって想像します
よね。でも「顕熱」ってのは見覚えも聞き覚えも無いような言葉で
分かりにくいですよね。ちょっと説明します。

まず「全熱交換式」ってのは、よく有る「壁掛けエアコン」です。
あの普通に家電量販店で売っている「壁掛け」のエアコンです。
ですが「パッケージエアコン」なんて名前を聞いたことが無いでしょうか?
これは壁掛け、つまり住宅の狭い空間に付けられるルームエアコンに
対し、事務所や店舗など比較的「広い容積」を空調するための
能力の高いシステムのことを言うのですが、こいつには「全熱交換式」と
「顕熱交換式」が有るのです。そして住宅でも高断熱高気密住宅の
普及で、ダクトを使ったマルチエアコンや換気システムが広まりつつ
有ります。とても「ゆっくり」ですが(笑)

なんで一気に普及しないかというと、これはもう「高い」からに
他なりません。物凄くお金が掛かります。もう一度言いますが、
空調とは温度の管理だけじゃないんです。空気の状態全部です。
「温度」「湿度」「綺麗な状態」「空気の流れ」を気持ちの良い状態に
保つことです。ですから壁掛けエアコンだけじゃ空気の清浄度までは
管理し切れませんね?換気も行わなければならないですから。
ここなんです。

マルチエアコンを入れても「換気」を行う必要は残ります。
1台の室外機で沢山の部屋の空気の温度をコントロールするだけでは、
完全な空調とは言いません。確かにエアコンは空気中の湿気を
取り除くことから、空調の大きな目的である「温度」と「湿度」は理想に
近づく訳です。でも、落とし穴というか、多くの人が勘違いをしている部分も
あるんです。そこが全熱交換式なんです。

全熱交換式とは、早く言えば「温度」も「湿度」も、うっちゃるってこと。
顕熱交換式ってのは「温度」だけ捨てるんですよ。全熱交換は、
そもそもの室内の湿度の状態が「良い」って前提なんです。まぁ全部交換
しちゃうんだからエアコン以外にも換気に気を使う必要が有るって
話なんです。で、冬場には空気が乾燥しているので、エアコンを
長時間運転していると乾燥しすぎちゃうなんてことが起こるんです。
で夏場は、外の湿気た空気を室内に入れるので、ガンガン働くという
訳で電気代も掛かるんですね。

分かりにくいですね。つまり「換気」を一緒にイメージしないと分かり
にくいんですよ。「第三種換気」「第一種換気」って有るんですが。
第三種ってのは、よくある「換気扇」を回すこと。プロペラの。
室内の空気を換気扇を回して外に出すんです。空気は「隙間」から勝手に
入ってくる仕組みですね。だから家に隙間が無かったら「真空」になっちゃう
ので、高断熱「高気密」の住宅では第三種換気は採用しません。
完璧な気密ってのも無いですけどね。

だからマルチエアコンを入れようとも第三種換気にしていれば、空気の
状態は理想とまでは行かない訳です。そこで排気と給気を同時にする
第一種換気方式にすることで空気の管理を行って、全熱交換でも顕熱交換
でも、夏冬のデメリットを解消しようとしている訳です。
ただ全熱交換式を第一種換気で行う場合、トイレや水周りは「除外」する
必要が有ります。

臭いがきつい場所、アンモニアなどによって交換ユニットが壊れてしまう
からという理由と、先ほどにも触れたように全熱交換は空気全体を
交換するイメージなのですが、第一種換気を行うことで夏場は湿気た空気を
室内に入れないようにして、冬には「室内の湿気た空気」を戻すようにして
いるのです。ということは、トイレや臭いが、きつい箇所の空気は戻される
どころか、家中に拡散するということになってしまいます。

それに対し顕熱交換式を第一種換気で行う場合、室内の温度
(これを顕熱って言います)を熱交換して戻して、湿気や臭いは外に出すんです。
ちょっと複雑なユニットです。
デメリットとしては、夏場に湿度が高いと部屋に湿気が入ってしまいます。
あとは、まぁ家中を換気できるので台所とか浴室、それに「トイレ」まで
ルートに出来ますから、その辺りにある湿度も排出してしまって、家全体が
乾燥傾向になります。まぁ全熱交換だってなりますけど。なんだか顕熱交換式
の方が、夏場に湿気が入るという部分が目立って、駄目なユニットに見えますが、
それは違います!!

顕熱交換式の空調を販売している会社は色々と工夫をしていて、上手に
デメリットを目立たなくしています。いずれの空調方式を選ぶにしても完璧は
ありませんから、ユーザーも多少は工夫が必要です。では、最初に戻って、
「なぜ空調をするのか?」
って、理由が、とても大切になるのです。

暑いから、寒いからっていう程度で、家も高気密でないのなら、それはもう
第一種換気も微妙ですし、全館空調は有り難くないでしょう。そうなると、
ルームエアコンで十分ということになりますね。そして全館空調を採用する
理由が窓を開けられないという理由ではなくて「家の中の空気を綺麗にしたい」
という理由ならば「顕熱交換型」が最も効果を発揮できると私は考えているのです。

介護が必要な、それこそ寝たきりの、お年寄りとの同居や室内飼いのペットが
いる場合は、臭気を取り除き清浄な空気の供給が、とても大切な事柄に
なります。逆説的に「臭いを取りたいから」という理由で顕熱交換方式の
エアコンを選び、顕熱交換方式を有効に利用するために第一種換気を選び、
そして、それらを満足に運転させるために高断熱高気密の住宅を建てるという
考え方ならば、私のような「自然派」の堅物でも、腑に落ちるのではないでしょうか。

顕熱交換型のエアコンを提供している会社は少ないです。
興味をお持ちになった方は全熱交換、顕熱交換のキーワードで検索をしてみて下さい。
もっと詳しく話を「私に」聞きたいと思った方は御一報ください。
超高齢者社会へと突入します。少子化のせいでペットの需要も増えています。
人が「負」と感じることと上手に付き合える社会こそが今最も求められている
のだと実感することが実に多くなりました。

atelier@urbangeardesign.com
054-206-4343


建築家 本多 信章さんの家づくりプロフィール

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Posted by アーバンギア at 19:03│Comments(0)建築
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